2024.12.23
囲碁界の躍進
今年の日本囲碁界は男女ともに世界一に輝き、藤井人気にいまいちあやかることのできない将棋界に比べて話題性では大きく差をつける結果となりました。
その原動力となった事柄がクローズアップ現代で紹介されていたのでそれについて投稿したいと思います。
時は井山が7冠を獲得し、井山一強といわれた時代にまで遡ります。
井山は国内では無敵とはいえ中国、韓国の壁は厚く国際大会では勝てないことが続きました。
井山はこの経験から個人の力では国際大会で勝つ力を築くことは難しいと判断し、日本囲碁界全体で強化を目指す決心をします。
具体的には有望な若手を集めて研究の場を設けました。
その中で井山は自分の研究結果を惜しげもなく開示します。
その結果若手の実力は著しく向上しますが井山自身にはあだとなり7つ持っていたタイトルも半分以上失うことになります。
井山自身はタイトルを失いましたが日本全体としてみるとこの決断は実を結び、ついに男女とも世界一になることになりました。
非常に喜ばしいことです。
それと比較すると将棋界では現在女性棋士がプロ編入試験に臨んでいますが現時点で2勝2敗と善戦していますがあと1敗すると編入できない状況と追い込まれています。
このことは女流棋士からも苦言を呈されています。
囲碁界の女性に対する扱いと比較するとこの差は歴然で以前も言及しましたが囲碁に関しては女性を採用する特別枠が存在します。
今年世界一に輝いた上野は男性棋士も混ざった棋戦で女性初の新人王、一般タイトル戦準優勝も経験していますがこれは彼女だけの実力ではなく、長年女性棋士を増やす努力をした日本棋院の成果でもあります。
仮に日本棋院が将棋連盟のように表向きは男女平等だといいつつ男性のみのプロにたった一人で挑ませるような体制であったならば上野はプロにすらなれてなかったと思います。
競技人数では囲碁に大差をつけられている将棋。
もう少し現状認識をして囲碁界を見習ってほしいものです。