2025.02.06
アナログ時代の残滓
最近週刊誌の記事がニュースになることが多いように思います。
つい最近もテレビ局を巻き込む大きなニュースになった出来事がありました。
なんでもあるタレントが結婚をちらつかせて女性アナウンサーを弄んだとか。
その女性アナウンサーは最初から結婚する気もなく弄ばれたことに激怒し、週刊誌への暴露へと至ったそうです。
暴露されたタレントは人としての信義にもとるとして、出演していた番組もCMもすべて失い引退を余儀なくされました。
ここまで聞いても一般的にはよくある話で女性アナウンサーが許せない気持ちもタレントが人として問題があることも理解はできますがここまで大きく扱う必要性がわかりません。
ましてやテレビ局が存続の危機になるくらい非難を浴びる必要性が理解できません。
例えば女性に友人を紹介したとしてその友人がくずだったからといって紹介した人が責められるようなものです。
この状況は週刊誌がアナログ時代にどのようなビジネスモデルでなりたっていたかを探ることで理解することができます。
インターネットがこれほど普及していない時代電車には中吊り広告といったものがあり、週刊誌は中吊り広告にあることないこと針小棒大な見出しにして興味を引き、電車乗車中何もすることがない人たちの暇つぶしとして売上を上げていきました。
しかしスマホが普及し、このビジネスモデルは崩壊。
中吊り広告などだれも注目せず、電車乗車中もスマホで動画やサイトを見ることで暇をつぶすことが主流となり、週刊誌の売上は激減していきます。
これまでのビジネスモデルが崩壊したことにより週刊誌業界はネットに活路を見出そうとします。
電車の中吊り広告の代わりにポータルサイトにあることないこと針小棒大な見出しを載せ、自社のオンラインサイトに誘導することによって。
アナログ時代との違いは中吊り広告を見る人は電車の乗車客のごく一部なのに対し、ポータルサイトの記事はその何倍もの人間が見ることになり、影響力が桁外れなことです。
週刊誌側もこの影響力を見誤っていてまさか適当に書いた記事によってテレビ局が非難を浴びる状況になるなど思いも及ばなかったと思います。
アナログ時代のビジネスモデルをそのままネット時代に適用しても問題点ばかりが浮き彫りになり合わないということだと思います。
所詮はアナログ時代の残滓の悪あがきにしかすぎずいずれは淘汰されていくのでしょう。