2023.04.04
IPV6の普及について(クライアント編)
今回はIPV6普及について投稿します。
IPV4アドレスが枯渇したと言われてから随分立ちましたが実感としてIPV6が普及したとは思えません。
クラウドで簡単にサーバ契約ができるようになりましたが契約したサーバは依然としてサーバにはIPV4アドレスが振られ、プロバイダ契約を行っても依然としてIPV4アドレスが割り当たります。
なにが障害になっているのか考察しています。
1.VPNの問題
普及の阻害要因としてVPNがIPV6で設定できないことが大きいと思います。
まず拠点間VPNですが確かにIPoEの契約でルータにはIPV6アドレスが割り振られます。
ですがそのアドレスは固定ではなく半固定となっており、回線業者の工事によって変わる可能性があるアドレスです。
ルータメーカーのページにはIPV6でのVPNの設定方法は乗っていますがメーカーが提供するダイナミックDNSを利用する方法でこれだと障害点を無駄に増やすことになり導入には二の足を踏んでしまいます。
また各クラウド業者のVPNに関しても現状IPV6対応をしておらず結局IPV4のグローバルアドレスが必要となります。
上記を解決するためには
①回線業者がIPV6の固定アドレスを割り当てるようにする or IPV6の名前解決の仕組みを用意する。
②クラウド業者のVPNがIPV6アドレスでの接続を可能とする。
の2点が必要となります。
2.NAT46の普及
IPV6アドレスが広大なネットワーク空間を持っているとしても企業において社内ローカルネットワークをIPV6化するメリットはほとんどありません。
社内で管理する機器が多ければ多いほどIPV6化を行うコストは増大し、コストに見合ったメリットは享受されないためよほどのことがない限り普及はすすまないと思います。
ですので社内アドレスはIPV4のままでルータやファイアウォールなどインターネット接続するアドレスのみをIPV6化する方向ですすむと思います。
NAT46はIPV4からIPV6へ接続する技術でこの技術がルータの標準機能となることが普及の鍵を握るかと思います。
以上2点が普及することによって公開するサーバに対してもIPV4とIPV6アドレスを持つことが普通となり、ゆくゆくはIPV6アドレスが標準となるきっかけになると思います。
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