2023.09.19
弾丸登山
コロナの影響もなくなり富士山への登山者が劇的に増え弾丸登山が問題になっています。
弾丸登山の定義ですが真夜中に登りはじめて早朝にご来光を見る登山スタイルだそうです。
ただメディアでの報道を見る限り登山中に体調不良になったり、疲労で救助要請をする人達は登山経験がなく軽装で登山する人たちであって弾丸登山の人ではありません。
おかしいとは思いませんでしょうか?
このことを理解するためには弾丸登山を批判してなくすことによって誰が得をするかを考える必要があります。
まず富士山という山がどういった山かというと登山経験者であれば山頂までの往復で7時間ほど、火口を一周するお鉢めぐりをしても7時間半ほどの山で朝6時に登りはじめても昼過ぎには下山することができます。
到底山小屋に宿泊するような山ではありません。
こうした山でありながら富士山には1合目ごとに山小屋が存在します。
このような山は世界中を見回してもなく稀有な存在といえます。
本来の目的である富士山での救助要請をなくすにはどうすべきかというと
富士山を登る前に1000メートルくらいの手頃な山で山にのぼる体力をつけてから富士山に挑むということを推奨すべきです。
でもそうすると上述したように山小屋に泊まるような山ではないためみんな日帰りでの登山をするようになり山小屋の収入は激減します。
山小屋の収益から考えると望ましい順番は
1.山小屋に宿泊する人
2.日帰り登山の人(山小屋が開いている時間に通過してくれるため飲食やお土産購入をしてくれる)
3.弾丸登山者(山小屋が開いていない時間に通過)
となります。
こうしてみると弾丸登山者をなくしたい理由と誰がそれを望んでいるかは明確となります。
また正攻法(手頃な山でなれてから富士山に登山をしてもらう)も山小屋宿泊者を減少させる効果があることからあまり望ましくはありません。
このように世の中の事象を正しくとらえるには誰が得をするのかを考えるとわかりやすいかと思います。