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システム

IPoEは救世主になりうる?

 2022.05.23

今回はIPoEについて考察したいと思います。
昨今インターネットの速度が飛躍的にあがるとの触れ込みでIPoEの導入がすすんでいます。
当社も先日インターネットのアクセス回線をIPoEに変更し、飛躍的な速度アップを果たしました。
ところでIPoEの技術はIPV6を使用したもので当社も導入前はIPV4の枯渇に対する対策も兼ねているかのイメージを持っていました。
アクセス回線がIPV6になるとはいえ現状はインターネット上に存在するサービスはほぼIPV4を使用しており、アクセスする側もIPV4は必須となっています。
IPoE導入にあたっては自前でアクセスルータの設定をせねばならず事前に調べたところIPoeでIPV4にアクセスする仕組みはおおよそ

 

のようになっています。
IPoEの契約はこの図のキャリア提供IPを固定にするか動的にするかのどちらかとなっています。
ここで注意すべき点は動的アドレスで契約した場合、このアドレスはキャリアグレードNATのような働きをし、発信元ポート番号を自由に使用できないということです。
つまり発信元ポート番号を固定させなけらばならないインターネットVPNなどは使用できません。
さらにTCP/IPの仕様上ポート番号は0~65535に制限を受けるため多人数で使用した場合に枯渇するおそれも出てきます。
上記のことからおおよそIPoEを契約する企業は固定アドレス契約を選択すると思われます。
そうなると結局使用されるアドレスはPPPoEの場合と変わらず、IPoE自体はIPV6の技術を使用しながらIPV4のアドレス枯渇対策には全く寄与しないと言えます。
IPV4のアドレス枯渇対策にはサーバのIPV6対応が飛躍的にすすむか劇的な変化をもたらす技術革新が必要かと思います。
せめてAWSのVPNがIPV6で接続できればまだやりようがあるのに・・

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